2007年06月25日

夢見師 考察 その3

H℃(エイチドシー)より好評発売中のPC版『夢見師』の暫定考察です。

発売からかなり経ってるので、需要は1%ぐらしかないけど、
まだまだ行くよーー!!(若干ヤケクソ

今回は過去編についてですね。

過去編とは、3章のラスト付近で必ず挿入されるイベントで、
スキップができないため、エンディング回収のために最低3回は
見なければならないのがネック。
どうせなら4章として分けてくれた方が良かったと思います。
まぁ咲夜の見てる夢という設定だから、
あのタイミングなのも仕方ない気もするけどね。

今回はあらすじを追いつつ、要所々で考察して行こうと思います。
ちょっと長いですので、あらすじの部分は読まなくてもいいよ!(ぇ
まぁ、当然ながら超ネタバレなので注意してね。
ではどうぞ→

優れた夢見師であり、とある主に仕えていた男(後に涼夜)は、
その夢見の力で数々の戦(いくさ)を予知してきた。
しかし、男はしだいに夢見の力を戦のために使うことを嫌うようになっていた。
時を同じくして、男の仕えていた主も夢見師の力を畏れるようになっていた。
そして男は、ついに自分が殺される未来を予知してしまう。
予知していたとはいえ、追っ手から逃げ切ることは難しく、ついに力尽きてしまう。
だが、そこに偶然居合わせた聖夜によって男は命を救われる。
しかし結果的に夢見の力で自分の命を救ったことになった男は、
自らに関する記憶を失ってしまう。
男は聖夜によって涼夜と名付けられ、聖夜の暮らす村で共に暮らすことになる。

と、ここで一旦切りましょうか。これらの涼夜の過去が分かるのは物語の後半です。
ここまでで分かることは、自分の命を救うと自分の記憶が消えるということ。
夢見の力で対象を救った場合、対象に関する記憶が消えるのは
『自分』も例外ではないようです。
問題なのは、自分に対して夢見の力が発動する条件です。
仮定として一番答えに近いのは、自分の『死』にのみ夢見の力が発動し、
予知することができるというもの。
広宇の場合で考えてみても、自分に対して夢見の力が発動したのは
車に轢かれそうになった一回のみです。
もし何に対しても発動するのであれば、
咲夜が広宇を救った出来事の全てに夢見の力が発動していたはずです。
それが無かったということは、自分を対象に夢見が発動する条件は、
自分の命に係わる出来事が起こるときのみという可能性が一番高い。
後記になるが、涼夜は再び自分に対して夢見が発動する。
これも自分の命に係わる出来事だった。
もしかしたら他にも要因があるのかもしれないが、
作中で得られる情報ではこの説が一番答えに近い。
優れた夢見師であれば全ての危険に対して発動するのかもしれないが
例がないので定かではない。

うい、では物語の続きへ戻りましょう。

ある日涼夜は、聖夜には天の声を聞く力があり、
村人から崇められていることを知る。
聖夜は陰陽師の力を持っていたのである。
その力は聖夜の母親から受け継がれたものであった……。

聖夜の母親は優れた陰陽師であった。
しかし時代はもはや陰陽師を必要としておらず、
多くの陰陽師が地方で隠れ住むようになっていた。
聖夜の母親もそのひとりであり、この村でひっそりと暮らしていた。
だが時は戦乱の時代、ある日この村も戦火に巻き込まれてしまう。
そこで聖夜の母親は、陰陽師としての自らの命を捧げることで村を救ったのである。
母親を失った聖夜だったが、聖夜自身も陰陽師の力に目覚め、
母親の代わりにこの村を守っていくことを決めたのだった。

えー、ここで再び止めることにしましょう。
一応、聖夜の陰陽師の力について解説。
天の声というものがどういうものなのかは分からないが、
聖夜によると、ふとしたときに微かに声が聞こえてくるらしい。
その声が聞こえると、正式にお告げを受けるための儀式を行う。
この儀式とはそれほど大掛かりなことをするわけではなく、
聖夜の場合は、霊力の高い場所で意識を天に向けるといった程度である。
また、自分からお告げをお願いすることもできるらしい。
お告げの内容は様々だが、あまり小さな災厄だとお告げは無いようである。
お告げによる未来予知で未来を変えた場合のリスクは特に無いようだ。

では続き。

村での生活にも慣れ始めた頃、涼夜に忘れていた夢見師の力が発動する。
自分の記憶がない涼夜は、突然1日を2度繰り返す現象に困惑する。
涼夜の異変に気付いた聖夜は、母の遺した書物に書かれていた
『夢見師』の存在を思い出す。また、その力の代償についても……。
記憶が消えるとしても未来を変えると言う涼夜。
一度はすれ違う二人だったが、お互いを信じることで想いを確かめ合う。
いつか一緒に雪を見に行く旅に出ようと……。
だがそんな二人を運命は非情にも引き裂こうとしていた。
しばらくお告げがなかった聖夜に久しぶりに天の声が聞こえてくる。
早速お告げを受ける聖夜だったが、
それは自分が死ぬことを予言するお告げであった。

そして運命の日は訪れる。猪狩りに山へ入った涼夜は、
そこで村の占術師を殺そうと目論む武士たちを見つける。
涼夜は彼らを村に行かせるわけにはいかないと、
持っていた弓で奇襲をかけたものの、肝心のトドメを躊躇してしまい、
あっさりと捕らえられてしまう。
仕方なく自分を犠牲にすることで村を救おうとする涼夜。
しかしそんな涼夜の前に聖夜が現れ、
自分の代わりに涼夜を助けて欲しいと言い出す。
思わぬ事態に、必死に逃げるよう訴える涼夜だったが、
彼らに殴られて意識を失ってしまう。
涼夜が目を覚ましたとき、聖夜は凌辱の限りを尽くされていた……。
さらに彼らは、聖夜との約束を無かったことにし、涼夜に向けて弓を放つ。
しかしその矢は涼夜ではなく、聖夜の胸に突き刺さっていた……。
涼夜を庇って聖夜が死んだ。しかしそれは涼夜が見た夢であった。
残酷な未来を見た涼夜は、その未来を変える決心をする。
たとへ聖夜の事を忘れてしまうとしても……。

同じように森に向かい、今度は躊躇わずに相手を殺していく涼夜。
ようやく最後の一人になったとき、
男は自分が夢見師である涼夜を殺すために来たことを語る。
男は涼夜と同じ主に仕えていたのだ。
自分の過去と記憶を失った原因を知った涼夜だったが、
今は『涼夜』として生きることを望んでいた。
そのためにも目の前の男を殺さなければならない。
涼夜は無防備な相手に向かって弓を放つ。
しかし男は味方の死体を盾にして矢を防ぐ。
涼夜は矢を無くし、形勢逆転が逆転してしまう。
そして今度は涼夜に向けて矢が放たれる。
しかしまたもその矢は涼夜に刺さることななかった。
刺さっていたのは聖夜の胸……。
聖夜を貫いた矢を使って男は倒したものの、
聖夜が死ぬ未来を変えることは叶わなかった。
しかし聖夜は未来は変わったと話す。
それはあの日聞いた本当のお告げは、涼夜が死ぬというものだったからだ。
二人が始めて出逢った丘で最後を迎える聖夜。
その命は降りしきる雪のように静かに消えた――。

ああ、長かった!誰がここまで読むんだよ!(苦笑)
とまぁ、これで過去編のストーリーは終わりなんですが、少し疑問が残ります。
涼夜が広宇の先祖なのは分かる。では聖夜は?
聖夜は咲夜とどういう関係があるんだろうか?
聖夜には子供が生まれていないので、先祖という説はない。
では生まれ変わりか?というと、それも違う気がする。
何故なら、咲夜に天の声を聞く力は無いし、聖夜には夢見の力は無い。
このように、二人には明確な関連性が無いんですよね。
もし聖夜が涼夜の子供を産んでいたのなら、
全てにおいて辻褄が合うのですが、何故かその描写はありません。
何で子供が生まれたという話をしなかったんだろう?
そうすれば咲夜に夢見の力があることに説明が付くのに……。
一番大事な部分が抜けてるよ!?
私にはこの過去編に何の意味があったのか良く分からないです。
結局、夢見師の謎も明かされないままでしたし、
この過去編ってあんまり必要ないよね?
あと、大抵こういう過去編は感動させてくれる話が多いのですが、
下手に凌辱シーンが挿入されるため、まったく感動できない罠。
あのシーンは無い方が良かったかもしれない。
以上で過去編については終わりです。

次がラストかな?もうシンドイです……。

at 11:11│Comments(0)TrackBack(0) エロゲーレビュー(仮) 

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